我が国の工芸は、春夏秋冬が織りなす豊かな自然に育まれた日本人の感性によって、世界に誇る工芸美術として独自の発展を逐げてまいりました。
心、手、素材の交錯と配合の中から生まれる工芸・・・、激しく揺れ動く現代の消費社会にあって、ものをつくるという人間本然の行為に根ざす工芸の美は、私達の心のよりどころとして更に豊かな展開がもとめられています。
工芸美術日工会は、ものをつくる歓びを共有し、作家相互の自由意思を尊重し、価値ある造形を志す作家の集まりであります。現代の人の心に潤いを与え、より高く、時代を先駆ける創造を指向して、日本の文化発展にいささかでも寄与できればと願っています。
2013年4月
一般社団法人 工芸美術 日工会